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情報処理学会誌 2007年 Vol.150 No.1 通巻527号

今回の特集は視覚情報の処理と利用。主に眼と人間の認識や、自然にある昆虫の構造色や鱗粉の微細構造による色など視覚に関する色々な話が取り上げられている。

そちらは興味深いのだが、もう一つ興味深かったのが、「プロ棋士対コンピュータ: FIT2008 における囲碁対局報告」。将棋は以前の特集であったのだが、今回は囲碁の話。

囲碁も将棋同様にランダムな要素をある程度取りいれ、現在はモンテカルロ法による確率的な探索手法が主流となっているようだ。ただ、棋譜で序盤の定石を研究しているため終盤はともかく中盤が弱いと言われる将棋に対し、囲碁は定石を入れていないためか序盤に茫洋な手を打つ、常に半目勝ちを目指すなど、まだまだぱっと見て弱いところはあるようだ。常に全局を見渡して着手するので、局所的に甘い、終盤に冴える、なども定石のように人間の手や思考を真似るのではなく、モンテカルロ法による特徴が強く出ている点なのだろう。

事前にモンテカルロ法のMoGoが、プロ八段を9子局で破ったというニュースがあり、FITS2008では八段との9子局での対局となったらしい。結果は、挑戦者となった Crazy Stone(記事は WIRED Vision) の勝利。その後エキシビジョン的に行われた対戦では、小さな盤面でパラメータ間違いにより負けとはなったものの、実質的な勝利となっている。

囲碁については、あえて定石を入れていないという話もあり、将棋のように綿密なデータベースを背後に確率的に探索するのではなく、もうちょっと広いレベルでのGAのようなランダムによる淘汰を行っているように見える。今は完全にモンテカルロ中心のため、まだまだ序盤が甘いなどがあるようだが、ゆり戻してある程度の手を意図的に作って入れるようになってきたらどうなるのか、非常に興味深いところである。

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