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リトル・リトル・クトゥルー

仕事の帰りにたまたま発見して購入。

ラヴクラフト攻めのダーレス誘い受けとかもうね…。というのはともかくとして、実に良いクトゥルフ短編集でした。見開き2ページで必ず完結するので、秘神界よりも気軽に読めるのもポイント。

■気にいったものベスト3
1. 「とあるペットショップにて」
どことなく星さんっぽさがあって読後の印象が素敵

2. 「一切」
典型的と言われればそうだが、途中まで色々考えてしまうだけに見事。

3. 「ラゴゼ・ヒイヨ」
この分量できちんと味わいが神話物で、きちんと完結している。
流石最優秀賞

小川一水「天涯の砦」

宇宙ステーションで工学的理由により大事故が発生。ピザの1ピースのように一部が漂流してしまう。という状況からはじまるサバイバル物。最初に事故の原因を明示しているので犯人探しなどのミステリ要素は無いかと思いきや、後半でさりげなくサバイバルだけではない要素を示してくれる。

宇宙空間でのサバイバルということで、水と食料の他にまず空気と温度が問題になるわけだが、そこよりもむしろ人間関係に重点がおかれている。最初はパイプを通じた伝言リレーでの会話からはじまって、どうやって脱出するかがメイン。ラストの一幕も含め、どこか楽観的な幸運が入るのはいつも通り。

情報処理学会誌 2007年 Vol.150 No.1 通巻527号

今回の特集は視覚情報の処理と利用。主に眼と人間の認識や、自然にある昆虫の構造色や鱗粉の微細構造による色など視覚に関する色々な話が取り上げられている。

そちらは興味深いのだが、もう一つ興味深かったのが、「プロ棋士対コンピュータ: FIT2008 における囲碁対局報告」。将棋は以前の特集であったのだが、今回は囲碁の話。

囲碁も将棋同様にランダムな要素をある程度取りいれ、現在はモンテカルロ法による確率的な探索手法が主流となっているようだ。ただ、棋譜で序盤の定石を研究しているため終盤はともかく中盤が弱いと言われる将棋に対し、囲碁は定石を入れていないためか序盤に茫洋な手を打つ、常に半目勝ちを目指すなど、まだまだぱっと見て弱いところはあるようだ。常に全局を見渡して着手するので、局所的に甘い、終盤に冴える、なども定石のように人間の手や思考を真似るのではなく、モンテカルロ法による特徴が強く出ている点なのだろう。

事前にモンテカルロ法のMoGoが、プロ八段を9子局で破ったというニュースがあり、FITS2008では八段との9子局での対局となったらしい。結果は、挑戦者となった Crazy Stone(記事は WIRED Vision) の勝利。その後エキシビジョン的に行われた対戦では、小さな盤面でパラメータ間違いにより負けとはなったものの、実質的な勝利となっている。

囲碁については、あえて定石を入れていないという話もあり、将棋のように綿密なデータベースを背後に確率的に探索するのではなく、もうちょっと広いレベルでのGAのようなランダムによる淘汰を行っているように見える。今は完全にモンテカルロ中心のため、まだまだ序盤が甘いなどがあるようだが、ゆり戻してある程度の手を意図的に作って入れるようになってきたらどうなるのか、非常に興味深いところである。

[物欲] 書物狩人/書物迷宮

Amazon からの届け物。

「書物狩人」「書物迷宮」は同じシリーズの物語。

世に出れば、国を、政治を、歴史を揺るがしかねない秘密をはらんだ本を、合法非合法を問わず、あらゆる手段を用いて入手する。その存在は謎に慎まれ、彼らの活動が表に出たことは一度もない–書物狩人

かような書物狩人という存在。その中でもとびきり優秀で美学を持ち動く「ル・シャスール」(フランス語で狩人)。資料を元に一片の想像を混ぜ、見てきたかのような嘘をつくのが得意な著者だけあり、一冊の書物とその由来により、実に見事な物語の展開を見せてくれる。たった一冊の本、されど一冊の本、世に出れば世界がひっくりかえるような話がこれでもかと詰めこまれており、あっという間に読んでしまった。

ところで、作中に何度も出てきた校合式(Collational formula)というものがよくわからない。次のように、式を用いて本の判型や装丁など様々な状態を数式で示すもののようだが、専門的すぎてウェブ上では情報が無い。記号論として面白そうだが、図書館に行って司書をつかまえる位しか学ぶ方法は無さそうだ。

[*, **6 ***8; a6 b-d4 e-h6 i2 k4 l-n6 o2 p q6 r-y4 z aa-cc6 dd2 ee6 ff4 gg-ii6 kk2 ll4 mm-zz A-K6 L6-2 M6]

空の軌跡まわりは出来に満足。CDは「鋼の意思、金の翼」のフルバージョンがあるし、本もカバー裏などの細部にまで凝りまくる構成でまさに集大成。

本は自然に増えるもの

久しぶりに重いきり買った(誤字ではない)。

Windows ダンプの極意は、ちまたで話題になっていて仕事にも役立ちそうだったのでちょっと欲しかった一品。紀伊国屋に在庫があるのはわかっていたので、新宿本店に行ってみたら、数冊平台で置いてあった。何故ゲームの所にあったのかは不明だが、ありがたく確保。

Blernder は、なんとなくやってみたくなったので確保。最初は物理シミュレーションだけ会社の近くで購入したのだが、どうも操作系の話は前作である3Dキャラクタの方にあったようなので、追加で購入。英語のチュートリアルは本当に最初の時には辛いし、日本語も色々と訳されてはいるものの必要な所から、という様子だったので、素直に本で購入。一応最近の機能に対応していそうなあたりを選んである。

そして、すっかり忘れていたマスラヲ最終巻と、イルーニュの巨人をついでに入手。

マスラヲは、前回の終わりであれだけ大風呂敷を広げておいていったいどうするのかと思っていたら、ちょっと分厚くなったもののしっかりきっぱりはっきりと大団円にまとめあげてきた。主人公が主人公だけに、前作のオリガミよりも落差がヒドい。実に仰々しくも盛り上がり楽しめるクライマックスだった。きちんと続編を出し、しかも終盤がうまい作家は応援したくなるので、次回作も期待して買うとしよう。

マリア様がみてる ハロー グッバイ

いよいよ卒業式。これで34冊続いた物語は無事完結。最後は穏当にまとめきって終了。

ただし、後書きに「祐巳・祥子編は」と書いてあるので、スピンオフその他外伝はまだあるということなのか?

ともあれ、無事完結したのは喜ばしい。最近途中打ちきりとか作者放置とかの作品ばかり買っている気がするので、きちんと長編を完結させる人の評価は自然高くなる。本来はあたりまえの事のはずなのだけれども、短編や単発が出しにくい昨今、他の作家にももう少し頑張って出してほしいものだ。

年間日本SF傑作選 虚構機関

2007年の日本SFを16編に絞ってまとめたもの。SFと書いてはあるが以前あった歴史ある日本SF全集に従い、SF以外に見えるものも入っている。そのせいか、知らない名前も多い。タイトルは山田正紀「エイダ」から。

いくつか気にいたのを抜き出して紹介すると、山本弘の「七パーセントのテンムー」は、MRIが発達して脳の解析が出来るようになってきた時代に、哲学的ゾンビと意識について愛を語った一編。

田中哲弥の「羊山羊」はいつものように事態がフルスロットル暴走する話。この人の文は若干私にはあわないが、それにしても引きこまれる。

北岡浩二の「靄の中」は、人間に擬態した何者かを狩るというブレードランナーな話。最後の印象も、それを強め、動物が出ているのも暗示的に思えてしまう。

円城塔の「パリンプセスト・あるいは重ね描きされた八つの物語」。同作者の本は意識して読んだことはなかったが、文章がなんとも馴染みやすい。祖母祖父祖母祖父をなす四つの断章などは、ぱっと見確かにわかりにくいが、Code War を知っていれば至極納得がいく。ちょっと他の本に興味が出てきた。

萩尾望都の「バースディ・ケーキ」は中身を書かないでおくが、話が意外な所に飛んでぽんと着地する。そしてまた…という話。あとがきを読んですとんと納得がいった。

八杉将司の「うつろなテレポーター」は、ディアスポラや廃園の天使を彷彿とさせる作られた都市での話。派手な変容はないが、最後のさりげない飛躍具合がまさにSFならでは。

2007年の作品で、どまんなかの宇宙なSFから、そうでないものまで様々な話が詰めこまれている、まさに傑作選。来年版を今から期待してしまう。

さんざんな朝

いつものように朝食の準備と珈琲のサイフォンセットをしていたら、いきなりブレーカーが落ちる。どうやら、今日は寒いためエアコンがいつも以上に頑張っていたのが原因のようだ。

おまけに珈琲はサイフォンにお湯が上がらずに、沸騰だけしていて飲めない。つけなおしてやってみたが、湯冷ましではサイフォンが上がるわけもなく、本日は珈琲抜き。

そしてサーバの復帰がまた面倒。仕方がないのでディスクイメージの検証だけかけて仕事に出掛ける。

朝からさんざんすぎるorz

時間封鎖 (ロバート・チャールズ・ウイルソン)

あらすじや年表で書くと2ページ見開きで終わるが、そんな事が気にならない位に人がかきこまれた物語。あとがきではイーガンの逆という評価がされているが、まさにそんな感じ。SF的なガジェットやギミックは必須要素ではあるものの、ガジェットは現実の延長で考えられているし、オーバーテクノロジーなギミックのほとんどは徹頭徹尾原理が理解不能の域におかれている。

人を中心にすえているため、物語の構成も現在と過去をいったりきたりする二重構成となっている[1] 。現在の行動の意味が語られるのは相当に後だが、読みやすいので理解に支障はない。特に、後半に重要な搭乗人物が一人増え、一気に話が展開する後は、後1章だけ、とか思う暇もなく一気に読み通してしまった。

SF的なギミックについて一つだけ書いておくと、帯にもあるのでまあ良いと思うのだが、地球が理解不能な膜(原題にある SPIN)で覆われてしまい、地球での1年の間に外では1億年たってしまうもの。そのために地球からは星が消え、太陽も微妙に違うものがのぼっている。

ここからあと書きではイーガンの「宇宙消失」を持ち出していたのだが、私は作中でわずかに描写される膜の性質から、別なSF作品を思い出した。地球に落ちれば落ちる程に我々の光速度に近くなる形で光速度が遅くなり、超光速前提のコンピュータが動かないという話は、さて何だったか…せいぜいここ10〜15年位の作品のはずなのだけれども、思い出せない。時間封鎖の世界でも同じような艦隊ができればきっと類似の色々な葛藤が出て面白い戦闘風景になるはずなのだが。

  1. そういえば仮面ライダーキバもその手だっけ…見てないけど []

学と産の連携による基盤ソフトウエアの先進的開発

会誌「情報処理」 Vol.49 No.11 学と産の連携による基盤ソフトウエアの先進的開発

今回の特集は「学と産の連携による基盤ソフトウエアの先進的開発」。基盤といいつつも産学連携なので色々と実用例が出て興味深く、気になったものがいくつかあった。

「高信頼組込みシステムのための先進ソフトウェア技術」は、UML 図で書いた設計にモデル検査技術を適用して検証するツールを開発したとか、組込 Linux の CPU 資源に QoS を実装した(CPU Accounting & Blocking Interface)とか、組込で多数センサを積んでLinux上のアプリから利用できるようにミドルウェアを整備してみたとか、組込系統のJVM のガベージコレクションを実時間化してみた(Kaffe with Real-time GC)とか、そういう話。UML の設計検証では実際に商品開発に利用した結果、障害数を1/3程度に減らせたらしい。他も実利用に向けて採用見当中など、それぞれ有効性の確認が取れているようだ。

「SML#:最先端の機能と高い実用性を実現する次世代多相型プログラミング言語」はわかりやすい。プログラミング言語 ML は関数型言語であり、厳密な型とモナドによる柔軟さを特徴とするが、Standard ML of New JerseyObjective Camlもそれぞれに欠点がありいまいち主流にならない。そこで、欠点を解消した Standard ML 上位互換のSML# を開発したとのこと。C 言語などと混ぜた場合の親和性について改良されているなど、興味深い。

「VITC: 情報流解析による高安全Cコンパイラ」は情報流解析という手法によりメモリアクセスの安全化チェックを行うコンパイラ。安全なシステム記述言語および高信頼OS記述言語で公開されている。興味深い点として、メモリ操作の安全性を保証する Fail-Safe C をベースとしている点がある。手法としても、C言語では不可欠なキャストに追随しようとしているなど、一般に使い易いコンパイラでの適用例が期待される。

「産官学連携によるエンピリカルソフトウェア工学の実践データに基づく実証的アプローチ」は、データに基く実証的(エンピリカル)なデータを収集するシステムとして、EASEツールを開発。産学連携でデータ収集を行ったというもの。エンピリカルなデータの元データとして、CVS リポジトリや、Mailman/FML/majordomo などの ML、GNATS/Bugzilla といったバグ管理システムを選んでいるあたりが実用的な情報を収集しようという意思が見えて面白い。解説については EASEプロジェクトに見る計測・定量化の実践 が詳しい。

「100億規模のWebページ収集・分析への挑戦」と「Socio Sense:過去9年に及ぶWebアーカイブから社会の動きを読む」はまとめて俯瞰すると面白かった。

前者は早稲田大でウェブクロウラーを作成、運用し、100億ページを集め解析したというもので、PageRankを計算してみると基本的に右肩下がりのグラフだが途中で SPAM ページの山が出来るとか、クロウラーのアクセス間隔を開けてもリニアに苦情が減るわけではないとか、NetCraft の Web サーバ統計は結構おおざっぱでそれ以上に見つかったとかが興味深い。解析データの一部はe-society projectで公開されている。

後者は、東大が 1999年から集めている 100 億ページ[1]に対して時系列や空間の分析をしたもの。リンク状況をクラスタリングしてみると、新銀行系のウェブサイトは最初は従来の銀行と別クラスタだったがやがて区別無く合流していったとか、生協の白石さんブログの発火点が1つのブログだったとか、情報視覚化されたグラフから見えて興味深い。大規模壁面ディスプレイにみっしりグラフを投影しての分析とか、実に楽しそうだ。

小特集として「IPTVの現在と展望」。IPTV とは、閉ネットワーク/帯域保証つきで流れるストリーム放送のこと。よって、Youtube とか Gyao はオープンネットワーク/保証なしなので IPTV ではない。従来のスキームをひきずっているので、TV を再送信で放送しようとすると都道府県をまたげない地域制限を受けるとか、今まともにサービスしているのがひかりTV位だが、運営の(株)アイキャストにあるのは 2009/12 までの再送信同意だとか。ITU-T が動いているが相互運用こそ可能性があれ、規格的には各国ばらばらだとか。展望とありつつもあまり明るそうには見えない。そして、無料で放送を公開している BBC のBBC iPlayerはやっぱり凄いと再認識。国内でいかにできないかが、記事を読むとよくわかる。

  1. 日本語ページに限って 100 億ページらしい。収集件数の比較データとして、Internet Archive 850億ページ、国会図書館 2000 ページが挙げられていた。 []

[物欲] トリエラ無双

  • GUNSLINGER GIRL (10) (相田祐)

どう見てもトリエラ編。クラエスの次位に自己分析のできる娘なので、いざという時の挿話が効果的すぎる。

最近の物欲

ペンギン動画をmixiにあげてみるも反応がないな…微妙に寂しい。

厚さ比較

  • [BOOK] フィールドベスト図鑑 vol.7 日本の海水魚
  • [NOVEL] 境界線上のホライゾン (上) (川上稔)
  • [NOVEL] 境界線上のホライゾン (下) (川上稔)
  • [Magazine] 東洋経済

GENESISシリーズが開始したので上下一気に買ってみると、すごく…ブロックです。前作の最後(およそ3巻分の厚さ)を上下で軽く越えている。

図鑑は相方からの頂きもの。短い解説の中に、やけに「〜すると美味い」「〜として食べられたりする」と食に関する項目が充実している。

週末にむけて色々と準備

とりあえず、紀伊国屋に寄って新刊を確保
ついでにim@s雀姫伝を見た直後だったので、ムダツモ無き改革を購入。確かにこれ位バカバカしければルールが適当でもいい(笑)

  • [COMIC} ムダヅモ無き改革 (大和田秀樹)
  • [NOVEL} ガンパレード・マーチ 九州奪還(4) (榊涼介)
  • [NOVEL} ウィザーズ・ブレインVII 天の回廊 (上) (三枝零一)
  • [NOVEL} 輪環の魔導師 (4) ハイヤードの竜使い (渡瀬草一郎)

野田閣下効果その一

  • 天の光はすべて星 (フレデリック・ブラウン)

「スペースオペラの読み方」で紹介されていたのを見て、そういえば読んでいないなと購入。どうやら新版が出ていたらしく、後書きがグレンラガンの脚本の人(らしい)になっていた。

前半は普通に思い出だが、後半はほぼ注釈無しに、グレンラガン最終話のタイトルについてガイナックスだから最後のタイトルはSFからでしょうとしたとか、放送直後に同書の中古本価格が上がってしまったとか、カエアンの聖衣が服であれだけふくらませたように、ドリルでどこまでふくらむかしてみたかった等々。早川が狙いたいところはよくわかるのだけれども、グレンラガンを観ていないとかけらもわからないのではないだろうか。

物欲

  • [BOOK} KORG DS-10 performance guide book (Syunichi MURAKAMI)
  • [NOVEL] ROOM No.1301 #10 管理人はシステマティック? (新井輝)
  • [NOVEL] 新版 スペースオペラの書き方 (野田昌弘)
  • [NOVEL]スペースオペラの読み方 (野田昌弘)

髪を切りにいったついでに確保した。大元帥閣下のはまあ嗜みということで。今だから読んで楽しめることもあるだろうと思い切ってまとめ買い。

KORG DS-10 の本はそういえばそんなのがあったなーと思っていたら、たまたま見かけたので即確保。具体的にこう音を追いこんでいくという情報がなかなか無いので助かる。

ROOM No.1301 は次で終了か。何やら大人の事情で別レーベルで別時代とかそういうネタがあとがきにあったので、微妙に不安。

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